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定住意向率85.7% 市民に愛されるベッドタウンから始まる「自治体3.0」
奈良県

定住意向率85.7% 市民に愛されるベッドタウンから始まる「自治体3.0」
奈良県生駒市 市長 小紫雅史さん

生駒市は、地方創生総合戦略において、『女性が活躍しながら、安心して2人目、3人目の子どもを産み、育てられる先進的住宅都市・生駒』を掲げています。移住者を他地域と奪い合うのではなく、地域住民の生活満足度や地元愛着度を向上させることで出生率を高め、人口の自然増を志向する。ビジョンを実現に導く「自治体3.0」の考え方や、職員、そして市長自身の意識改革について、小紫市長にお話を伺いました。

奈良県生駒市 小紫雅史 市長

1997年 一橋大学法学部卒業後、環境庁(現 環境省)入庁。2002年より米国シラキュース大学マックスウェル行政大学院行政経営学部に留学し2003年MPA(行政経営学修士)を取得。2011年、全国公募により生駒市副市長に就任し、2015年4月の市長選で初当選。

  • 統率(リーダーシップ)95
    副市長時代から採用改革に力を入れ、生駒市を有数の就職人気自治体に押し上げる。全国から有能な人材を登用するとともに、公務員の副業解禁といった施策をいち早く実行する先進性を持つ。
  • 武勇(行動突破力)78
    地域に飛び出すことを公務員に推奨し、自らも積極的に市民と交流することを好む。「ワークショップ市長」の異名を持ち、市民参画型の取組みから官民協働へのボトムアップを進める。
  • 知略(ビジョン)93
    人口減少下の財政的に厳しい時代の自治体の在り方「自治体3.0」を提唱し、民間に移譲できることは積極的にアウトソースしつつ、行政内では残業時間の減少や人事制度改革に積極的に取組む。
  • 政治(内政外交)89
    官僚時代に培った政策提言能力を活かし、矢継ぎ早に全国に先駆けた条例案をまとめる。議会対策や行政組織内部にも目配せしつつ、関西広域連合とは付かず離れずの距離を保つ等のバランス感覚を持つ。

記事のポイント

  • 市民から、苦情を超えて知恵を引き出す。対話型ワークショップを重視する
  • 職員には、フルタイム・終身雇用が崩れた先の公務員像を示す
  • トップダウンからアップサイドダウンへの変容を目指す「自治体3.0」

市役所から地域に開く職員を育てる副業の推奨と対話型ワークショップ

ー公務員が副業を進めるべきという持論はどうして?

公務員こそどんどん地域に飛び出していくべきだと考えています。公務員だから他でお金もらったらあかんっていう風潮はおかしい。私が呼びかけるまでもなく、すでに自主的に地域活動に取り組んでいる職員がいます。自治会や消防団をはじめ、ボランティアで街づくりに参加したり、楽しいからお金なんかいらないという人も増えてきています。若い職員がそういった気質を持っている。将来的には公務員だって週5日間フルタイムで働くという前提が崩れて、週3日は公務員、週2日は民間企業とかNPOで働くようなかたちになる可能性を想定すると、むしろ副業を禁止しているほうが時代遅れに感じます。

ー有給での副業を推奨すると、職場で不公平感も出るのでは?

地域に出ている職員って何万人も見てきましたけど本業をおろそかにする人なんて、一人もいないと思います。自分自身が一番分かるでしょう。地域の活動めっちゃやっているのに、本業がボロボロなんて一番叩かれるし。わかりやすくダメじゃないですか。そんなときはめちゃくちゃ怒ったらいいのです。むしろ、本業できるようになるまで待っていたら地域に飛び出すタイミングを奪っちゃうから、そういうことは絶対するなと管理職には言っています。

ー公務員が地域に飛び出して、具体的に何をするのでしょうか?

生駒では、一般的なタウンミーティングではなく対話式ワークショップを複数回やるようにしています。 タウンミーティングは、公務員1人に対して、多数の住民が文句を言う”ガス抜き”の場になりがちです。それだと地域住民の街づくりへの行動は促せないですから、対話式で3回やる。そうすると、住民チーム同士が勝手に盛り上がってくれるんですよ。1回目だけだとお互い緊張してるので、自己紹介して終わりです。それじゃ意見出てこないので、最低3回はやりますね。

たまに変な人が紛れ込んでいて文句も出てきます。職員は気にするんですけど、私はじっと見ていれば良いと言ってます。そうすると周りの人たちが「そんなこと言ってたら始まらへんやろ」って言うてくれる。わざわざ3回ワークショップ開催するのに、文句だけ言いたい人ってまずいないです。タウンミーティングは1回だけの陳情型ですから、市長に一言物申したいという方が来ますけどね。

ー職員にはワークショップのファシリテーターになることを推奨している

そういう場をつくって、職員にもワークショップに入ってもらうようにしています。ファシリテーションできるのが理想ですが、まだそこまではできていません。でも、ファシリテーション研修などは積極的に受けてもらっています。「意外と市民の方も前向きにやってくれるな」って職員も感じることで、自分の仕事を見直しますよね。結構建設的な意見も出て、すごい活動してくれている人を見ると、職員は市民がこれだけ頑張ってると刺激を受けますね。

職員って、ワークショップ嫌いが多い。一番楽しいのってここじゃないの?と思うんですが、メディアに叩かれ市民に怒られ、言い返しちゃいけないっていうのが常識になってるんですね。「皆さん行政のプロなんだから、言い返したらいいし、おかしかったらおかしいって言えばいい」って言ってるんです。それに職員である前に一人の地域住民なのですから、積極的に参加すれば良いと思います。

このメディアは「地方創生」を「業界」として定着させ、そこで活躍する人を可視化し応援する為に生まれました。

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