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東京にいながら全国の空き家問題とインバウンドの宿泊施設不足を一挙に解消。加速する民泊業界を支える。
全国東京都

東京にいながら全国の空き家問題とインバウンドの宿泊施設不足を一挙に解消。
加速する民泊業界を支える。
株式会社SQUEEZE

記事のポイント

  • テクノロジーでリードするこれからのインバウンド・民泊マーケット。
  • 東京から全国の地域の空き家、人材問題の解決に挑む仕組み。

深刻化する「空き家問題」と外国人観光客の宿泊施設不足。その両方を解決する一助として期待されている民泊だが、まだまだ一部の人にしか利用されていないのが現状だ。しかし、2018年6月には新たに民泊新法(=住宅宿泊事業法)施行を控え、今後この領域が伸びていくことは間違いない。その成長を支え人手不足やセキュリティ面の課題解決に尽力しているのが、2014年設立のSQUEEZE(スクイーズ)だ。インバウンド、地域活性にも貢献すべく同社がおこなっている取り組みとはなにか?事業開発部長・奥野雄貴さんに伺った。

株式会社SQUEEZE

「価値の詰まった社会を創る」という理念のもと、ホテル・民泊などの宿泊事業者向けクラウドソーシングサービス「mister suite」を2014年にローンチ。その後、宿泊施設のクラウド管理ツール「suitebook」の提供を開始、スマートロック販売事業や民泊のデータ分析ツール等、顧客が必要とするあらゆるサービスをワンストップで提供できる体制を整備する。2017年にはスマートホテルの自社運用を「Minn」ブランドのもと開始。

貸したい人にとっても、借りたい人にとっても便利なサービス

まず、同社が展開するサービスのうち柱となっているのが「mister suite(ミスタースイート)」である。これは、不動産施設オーナーがスムーズに民泊・宿泊施設運営をおこなえるようサポートするサービスである。ホテルや旅館から地方の空き家に至るまでの宿泊施設を、貸したい人は簡単に貸すことができ、借りたい人は予約から宿泊までトラブルなく楽しめる仕組みを整えているのだ。

具体的な業務としては、宿泊施設運営者よりヒアリングし、シミュレーションを作成して、その施設の終始予測を行なう。加えて、施設にとって最適なホテル・バケーションレンタル予約サイト(楽天トラベル、じゃらん、Expedia、Airbnbなど)への施設掲載から価格調整、ゲストからの問い合わせ対応、カギの受け渡しや本人確認、そして、ゲストが利用した後の施設掃除などを一気通貫で行う。この多くをクラウド人材が請け負っているのが、同社の大きな特徴だ。(下図)

特にユニークなのはカスタマーサポートやマーケティングの体制である。ゲストからの多言語での問い合わせ対応は、現在10カ国に点在する在宅のオペレーターが行っている。また、施設のホテル予約サイトへの掲載作業に関しても、楽天トラベルやじゃらんで働いた経験がある方を中心にリモートで活躍する人材が担当している。多くは、海外駐在されており異国の地で在宅ワークを希望される駐在員の奥様方や結婚・出産を機に退職している方で、前職で身に着けた知識を武器に働きたい女性などが、プラン作りや周辺観光情報発信まで手掛けながら行っているという。

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クラウド人材を活用するSQUEEZEのシステム
(SQUEEZE提供)

「フルタイムで働けないけど、自分のスキルを活かしたいという主婦の方などに働いていただいています。日中、お子さんを送り出した後、自分の時間を使って宿泊施設を盛り上げていこうという方が多いですね。イギリス在住の方が、京町家のゲストのチェックインをサポートしたり、台湾在住の方が軽井沢のBBQの手配をしたりしています(笑)。」と奥野さんは説明する。つまり、海外にいながらも宿泊環境を整えることで地域活性化をサポートすることに加え、地域の人が楽しんで従事できる仕事を提供することでも、地方創生に貢献しているのだ。

最近mister suiteのサービスを提供開始したのが福岡県福岡市にある「膳・お宿 西亭」である。外国語やインターネットでの対応をするスタッフが多くない同施設では、これまでオンラインでの集客にはあまり手を入れていなかった。SQUEEZEでは同施設のマーケティングや収益管理をサポートし、オンラインでリモートオペレーターがゲストの外国語対応を行っている。これにより、福岡という地の利を活かした外国人の集客・サポートをリモートで行い、現地のスタッフは施設の設備管理や清掃など現地でしか出来ない「おもてなし」に力を集中することが出来るようになった。双方にとってwin-winの関係。お互い気持ちよく地域活性化に取り組んでいけるというわけだ。

阿波おどりイベント民泊では、
徳島阿波おどり観光客の宿不足問題を解消

また、同社が提供する民泊運用代行会社向けのサービス「suitebook(スイートブック)」もニーズが伸びているという。

「徳島市阿波おどり」は例年130万人程度の観光客が集まる江戸開府より約400年続く日本の伝統行事であるが、例年期間中の宿泊施設が徳島市だけでなく、近隣の鳴門市や淡路島を含めて不足する状況に陥る。これにより観光客の大半が演舞終了をともに徳島を離れてしまうため、来場客数の規模と比して経済効果が著しく低かったのが問題視されていた。

2017年8月11日から16日にかけて開催された、「徳島市阿波おどり」の会場近辺における宿泊施設の不足を解消するため、観光客に個人宅の空き部屋などを宿泊施設として提供する「阿波おどりイベント民泊」が実施された。このイベント事務局を務めたパソナが、イベント民泊においてAirbnbに掲載される施設管理に「suitebook」を導入していたのだ。

「徳島阿波おどりには、日本からも海外からも大勢の観光客がいらっしゃいますが、宿泊施設が足りないため泊まっていく人が少ないんです。せっかく人が集まっても地元にお金が落ちていかない。パソナ社がイベント民泊等で自宅を提供する方々の民泊運営を支援する『地域おもてなしホストサポートサービス』を提供し、自宅提供者の集客支援をはじめ、利用ゲストのチェックイン対応やコミュニケーション対応等を代行しました。その代行を行うにあたり『suitebook』活用いただき、ゲストの予約、契約、入金管理などの煩雑な管理業務をパソナ社が代行できるよう『suitebook』で物件状況を一元管理し必要なタスクを把握することで自宅提供者の利便性を高めるサポートをさせていただきました。」

続けて奥野さんは、「イベント民泊制度は今後も増えていくことが予定されていますし、たとえば嵐やEXILEなんかのコンサートが地方で開催される際にもこうした制度が機能すれば、飛行機でトンボ返りするファンが減るし、地域の人との交流も盛んになると思うんです」と未来のビジョンについても言及。

「mister suite」や「suitebook」をうまく活用すれば、民泊や宿泊施設運営に係るノウハウがない不動産施設オーナーでも集客を効率的に行うことができる。また、外国語にも対応しているため、たとえば海外からのゲストにも十分なおもてなしができ、今後の伸びしろも期待できそうだ。奥野さん自身も、「徳島はトライアル的な実施だったので50件程のホストの施設に留まりましたが、パソナ社と共有できたナレッジを今後も活かしていきたいですね」と意気込みを語る。

また、インバウンドのゲスト相手の場合、言葉の壁を越えられないという施設も多い。「外国人のお客にもっと来てほしいけど集客の仕方がわからない、予約してもらっても会話できないという宿泊施設は全国に多数存在します。その集客のお手伝いや、オンラインや電話での外国語対応も我々が力を入れている仕事のひとつ。実際にこのサービスを利用している地方の宿泊施設様や伸びていますし、最近はサービスアパート事業者の利用も増えてきているんですよ。」と奥野さんは明かす。

このメディアは「地方創生」を「業界」として定着させ、そこで活躍する人を可視化し応援する為に生まれました。

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